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- 2024/05/17(金) 11:35:56|
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【1】副交感神経興奮薬(コリン作動薬)
副交感神経節後線維の効果器官に興奮的に作用する
1)直接型副交感神経興奮薬
①コリンエステル類
アセチルコリン
薬理作用 | ・コリン作動性神経伝達物質 ・ムスカリン様作用とニコチン様作用を持つ <ムスカリン様作用> 副交感神経支配効果器官に対する作用 ・血圧下降 (血管内皮細胞に作用:NO放出/GC活性化/cGMP増加⇒血管拡張作用) ・心収縮力・心拍数低下 ・気管支平滑筋収縮 ・眼内圧低下(毛様体筋収縮によるシュレム管の開口) ・腺分泌促進 ・消化管平滑筋収縮(緊張亢進) ・消化管運動促進 ・縮瞳(瞳孔括約筋の収縮) ・尿量増加 <ニコチン様作用> ・自律神経節に対する作用 ・神経筋接合部に対する作用:骨格筋の収縮 ・副腎髄質に対する作用:アドレナリン遊離作用 ・M様作用は強いが,N様作用は弱いためM様作用に覆われてしまう N様作用は,ある条件下(M受容体遮断後)で,大量投与しなければ現れない ・中枢神経系で生合成され伝達物質として働いているが,4級アンモニウム塩である為 末梢投与したAChは,B.B.Bは通過せず,中枢作用は認め難い ・臨床的には作用が一過性(∵ChEで速やかに分解されるため)で,且つ臓器選択性 がないため,あまり臨床応用されることはない |
薬物名
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ムスカリン作用
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ニコチン作用
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ChE感受性
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応用
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循環器
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消化管
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膀胱
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眼
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ベタネコール
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±
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+++
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+++
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++
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-
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-
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腸管麻痺
排尿困難(尿閉) |
カルバコール
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+
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+++
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+++
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++
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+++
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-
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現在では用いられない
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薬理作用 | ・ヤボランジ葉のアルカロイド ・強いムスカリン作用と弱いニコチン作用を持つ ・分泌腺(汗腺,唾液腺など)と眼に強い作用を示す 腺分泌促進作用 瞳孔括約筋の収縮増大⇒縮瞳 網様体収縮増大→シュレム管開口→眼房水排泄促進⇒眼内圧低下 近視性調節麻痺 |
応用 | ・縮瞳薬,緑内障 |
薬理作用 | ・消化管,神経筋接合部でのChE阻害作用に強い選択性を示す 〔機序:ChE阻害→ACh作用増強→排尿筋を収縮&尿道括約筋弛緩→排尿促進〕 ・骨格筋のニコチン受容体に対する直接刺激作用を示す ・4級アンモニウム化合物のためB.B.Bは通過し難く,中枢性副作用も認められない |
応用 | ・重症筋無力症,ツボクラリン中毒による呼吸困難 ・手術・分娩後の腸管麻痺,弛緩性便秘症,排尿困難(膀胱麻痺) |
薬理作用 | ・消化管,神経筋接合部でのChE阻害作用に強い選択性を示す ・ChEを阻害 →AChのシナプス間隙における濃度上昇 →AChを節後線維から遊離する副交感神経系の機能を増強 ・骨格筋のニコチン受容体に対する直接刺激作用を示す ・4級アンモニウム化合物のためB.B.Bは通過し難く,中枢性副作用も認められない ・作用がネオスチグミンより強力でかつ持続的 |
応用 | ・重症筋無力症,排尿困難,緑内障 |
薬理作用 | ・ネオスチグミンとその作用は類似しているが,神経筋接合部に対する作用は持続的 機序:内因性ACh分解抑制&骨格筋ニコチンNM受容体に対する直接作用 ・消化管に対する作用が少ない |
応用 | ・重症筋無力症 |
薬理作用 | ・ChE阻害作用と骨格筋直接刺激作用を持つが,速攻性で持続時間は短い(約5分) ・他の可逆的ChE阻害薬と異なり,ChEの陰性部に結合することによりAChの分解 を阻害 |
応用 | ・重症筋無力症(診断) |
薬理作用 | ・ムスカリン受容体においてAChと競合的に拮抗する |
末梢作用 |
・眼:散瞳(瞳孔括約筋の弛緩),眼内圧上昇,遠視性調節麻痺 |
中枢作用 | ・大量で中枢興奮作用 |
応用 | ・鎮痙薬(向神経性鎮痙薬) ・麻酔前投与(エーテルなどの気道分泌抑制) ・散瞳薬(作用が持続性であるのが欠点) ・消化性潰瘍 ・パーキンソン病 ・有機リン系化合物の中毒 |
副作用 | ・口渇 |
禁忌 | ・緑内障 |
薬理作用 | ・抗コリン作用はアトロピンより弱い ・持続時間も短く約24時間で回復する ・瞳孔括約筋のムスカリン受容体遮断 →瞳孔括約筋の収縮を抑制 ⇒散瞳 *抗コリン薬は,副交感神経支配である瞳孔散大筋の運動には影響を与えない |
応用 | ・診断・治療を目的とする散瞳,調節麻痺 |
禁忌 | ・緑内障 |
薬理作用 | ・4級アンモニウム塩の構造を有する抗コリン薬 ∴中枢には移行しない |
応用 | ・消化性潰瘍,胃炎などにおける痙攣 食道痙攣,幽門痙攣 胆石症の疝痛発作,消化管内視鏡検査の前処置 |
薬理作用 | ・4級アンモニウム構造を持つムスカリン性ACh受容体遮断薬 ・副交感神経遮断作用のほか,自律神経節遮断作用も持つ ・平滑筋,分泌腺において作用を現すが,循環器系,中枢神経系に対する副作用は弱 い |
応用 | ・消化潰瘍,幽門痙攣などにおける疼痛 |
薬理作用 | ・ヒスタミン分泌細胞の一つであるエンテロクロマフィン様細胞及び副交感神経節に存 在するムスカリンM1受容体を選択的に遮断しヒスタミン遊離抑制作用を介して,胃酸 分泌を抑制 ・心拍数や消化管運動には殆ど影響を与えない ・心臓に存在するM2受容体に対する影響が少ないため,心機能亢進は起こり難い |
応用 | ・消化性潰瘍 |
薬理作用 | ・ムスカリン受容体遮断により気管支平滑筋を弛緩&鼻汁分泌を抑制 (気管支分泌抑制作用はない) ・作用発現は遅い(発作時は無効)が持続時間は長い ・4級アンモニウム構造を有するため水溶性が高く,経口投与では吸収されにくい ∴吸入で使用 |
応用 | ・気管支喘息の発作予防(吸入) ・慢性閉塞性肺疾患(吸入) |
薬理作用 | ・2個の4級アンモニウムの間に炭素が6個 ・消化管からの吸収が悪く,B.B.Bを通りにくい ∴中枢作用はない ・自律神経節後神経細胞のニコチンNN受容体においてAChと競合的に拮抗→節遮断 |
薬理作用 | ・タバコ葉のアルカロイド ・少量で興奮,多量で抑制 〔少量投与或いは多量投与の初期〕 ・自律神経節のシナプス後膜を脱分極 →各器官において優位支配神経の興奮効果が見られる (血圧上昇,心拍数減少,縮瞳,腸管収縮,胃液分泌促進など) ・副腎髄質からのAd分泌は増加する ・運動神経筋接合部においてもニコチン作用が現れ,骨格筋の収縮を来す 〔多量投与の後期〕 ・シナプス後膜を持続的に脱分極させ,優位支配神経の興奮効果は遮断される ・骨格筋は弛緩する 〔中枢作用〕 ・始め中枢興奮作用を示し,次いで小脳→延髄→脊髄の順で抑制作用が現れる |
臨床 | ・禁煙補助薬としてのみ応用される(ガム剤,貼付剤) |
中毒 | ・呼吸麻痺(呼吸筋弛緩) |
薬理作用 | ・コカの葉に含まれるアルカロイド(左旋性のものが活性体) ・組織浸透作用が大きい ・Na+チャネル遮断 →知覚神経麻痺 ・交感神経終末のアミントランスポーターを阻害 →NAdの再取り込みを遮断 →交感神経興奮作用&中枢興奮作用 →血管収縮 (Adの添加は必ずしも必要ではない) *Na+チャネル遮断作用よりもアミンポンプ阻害作用の法が低濃度で発現する ・点眼で散瞳 |
副作用 | ・中枢興奮作用(大脳皮質→延髄,脊髄) (コカインの急性中毒には長短時間作用型のバルビツール酸誘導体を用いる) ・精神依存(麻薬) |
適用方法 | ・表面麻酔 |
薬理作用 | ・プロカインの10倍の毒性,効力を有する ・プロカインに比べ作用発現時間は遅く,血漿エステラーゼにより分解されにくい ・体液中ではイオン型と分子型として存在 分子型のものが神経細胞内に入る →神経細胞内でイオン型となる →神経の内側からNa+チャネルを遮断 |
適用方法 | ・表面麻酔,浸潤麻酔,伝導麻酔,脊髄麻酔,硬膜外麻酔 |
薬理作用 | ・コカイン,プロカインより強力 ・胃粘膜からのガストリン分泌を抑制し,二次的に胃酸分泌を抑制する (消化性潰瘍に応用される) ・強酸性下でも安定 ∴内服で食道炎,胃炎に伴う痛み,嘔吐の抑制に用いられる |
適用方法 | ・表面麻酔 |
a | コリンの取り込み阻害によりACh生合成を阻害するもの:ヘミコリニウム |
b | 運動神経細胞膜での活動電位発生を抑制することにより,神経終末からのAChの遊離を抑制するもの:テトロドトキシン |
c | 神経終末からのACh遊離を抑制するもの:ボツリヌス毒素,Mg2+,アミノグリコシド系抗生物質(AG系) |
d | ニコチンNM受容体においてAChと競合的に拮抗するもの:ツボクラリン,ベクロニウム,パンクロニウム |
e | ニコチンNM受容体において持続低脱分極を起こすもの:スキサメトニウム |
f | リアノジン受容体を遮断することにより,筋小胞体からのCa2+遊離を抑制するもの:ダントロレン |
薬理作用 | ・神経筋接合部の腫版のACh受容体(ニコチンNM受容体)を競合的に遮断 →筋弛緩作用を起こす (興奮-収縮連関には作用しないので,筋直接刺激による収縮は抑制しない) ・多量では自律神経節,副腎髄質のニコチンNM受容体も遮断する ・作用時間が短く,30min以下である (∵神経筋接合部から他の組織に速やかに再分布されるため) |
副作用 | ・呼吸麻痺(呼吸筋の麻痺による) 解毒薬にはChE阻害薬(ネオスチグミン等)が用いらる (この場合ChE阻害薬による過度の副交感神経興奮を抑えるためアトロピン併用) ・ヒスタミン遊離作用があるため,低血圧,気管支痙攣などを起こす |
その他 | ・消化管から吸収されないので,経口投与は無効 ・4級アンモニウム塩であるため,B.B.Bは通過しない |
相互作用 | ・ChE阻害薬(ネオスチグミン等)は,ツボクラリンの筋弛緩作用を減弱させる ・ストレプトマイシン,カナマイシンは,AChの遊離を阻害する ∴ツボクラリンの筋弛緩作用を増強する ・低K血症を来す薬物は,ツボクラリンの筋弛緩作用を増強する ・キニジンは,ツボクラリンの筋弛緩作用を増強する ・全身麻酔薬(エーテル,エンフルラン,ハロタン)との併用で作用が増強される ・脱分極製筋弛緩薬と併用するとツボクラリンの作用は無効又は減弱する |
薬理作用 | ・筋弛緩作用はツボクラリンよりも強力(約5倍) ・持続時間はツボクラリンと同程度 ・自律神経遮断作用は少なく,ヒスタミン遊離作用は認められない ・ステロイド骨格を有する |
副作用 | ・アナフィラキシーショック,循環器障害(頻脈) |
薬理作用 | ・筋弛緩作用はツボクラリンよりも強力(約9倍) ・持続時間はツボクラリンよりも短い ・自律神経遮断作用,ヒスタミン遊離作用は少ない ・ステロイド骨格を有する ・ニコチン受容体を競合的に遮断 |
副作用 | ・アナフィラキシーショック,循環器障害(頻脈) |
薬理作用 | ・持続的脱分極(終板遮断)により筋弛緩作用を起こす(筋弛緩の前に一過性の筋収 縮が起こる) (興奮-収縮連関には作用しないので,筋直接刺激による収縮は抑制しない) ・作用発現は極めて速く,また血漿ChEで速やかに分解されるため,作用持続時間は 極めて短い(コリンとコハク酸に分解される) |
副作用 | ・呼吸麻痺(解毒薬はなし,人工呼吸を行う) 遺伝的に血漿ChE活性の低いヒトは発現しやすい ChE阻害薬はスキサメトニウムの分解を阻止し作用増強する為解毒薬にはならない |
その他 | ・消化管から吸収されないので,経口投与は無効 ・4級アンモニウム塩であるため,B.B.Bは通過しない ・外眼筋の拘縮により眼内圧上昇(緑内障に禁忌) |
相互作用 | ・プロカインは血漿ChEで分解され,スキサメトニウムの分解を遅らせる ∴スキサメトニウムの筋弛緩作用を増強する ・ChE阻害薬(ネオスチグミン等)は,スキサメトニウムの筋弛緩作用を増強する |
薬理作用 | ・興奮-収縮連関に対する抑制作用 ・筋小胞体膜において,リアノジン受容体(Ca2+放出チャネル)を遮断 →筋小胞体からのCa2+遊離抑制 →筋収縮抑制 *筋の活動電位は抑制しない ・運動神経刺激による筋収縮及び骨格筋直接刺激による筋収縮の何れも抑制できる ・全身麻酔薬投与時(特にハロタン使用時)に見られる悪性高熱症や悪性症候群の筋 硬直に適応 |
薬理作用 | ・台湾産アマガサヘビの蛇毒から得られるペプチド ・神経筋接合部のニコチンNM受容体に対して特異的に結合し,非可逆的に遮断 →骨格筋の収縮抑制 |
薬理作用 | ・台湾産アマガサヘビの蛇毒から得られるペプチド ・運動神経終末部に結合 →ホスホリパーゼA2活性によって ,運動神経終末部の細胞膜を傷害 →ACh遊離 →AChの枯渇を起こす |
薬理作用 | ・神経終末へのコリン取り込みを阻害して,ACh合成を抑制する(→ACh含量減少) |
薬理作用 | ・ボツリヌス菌(Clostridium boturinum)の外毒素で,しばしば食中毒の原因となる ・神経終末のACh遊離を抑制する →筋弛緩作用 ・重篤な中毒症としては,呼吸麻痺がある |
適応 | ・眼瞼痙攣(A型) |
薬理作用 | ・多シナプス反射抑制 ・イミダゾール誘導体 |
応用 | ・疼痛緩和効果(鎮痛作用)を有するため,有痛性痙縮に用いられる 脳脊髄疾患に起因する痙性麻痺など |
薬理作用 | ・単シナプス反射及び多シナプス反射抑制 ・γ運動ニューロン抑制 →筋紡垂の感度を低下 |
応用 | ・脳卒中後遺症,脳性麻痺などによる痙性麻痺 ・頸肩腕症候群における筋緊張状態 |
【1】吸入麻酔薬
1)エーテル(引火性揮発性液体)
2)亜酸化窒素(助燃性気体)
N2O(笑気ガス)
長 所 | ・鎮痛作用強力(30~40%濃度で現れる) ・麻酔導入,覚醒は速やか |
短 所 | ・麻酔作用は弱く,筋弛緩作用は無い ・高濃度で酸素欠乏症誘発(N2O:80%+O2:20%で使用) *中止時の拡散性無酸素症にも注意 |
特 徴 | ・抜歯,無痛分娩に応用 ・完全麻酔を起こさせるには94%濃度を要する ・ハロタンと併用する ・助燃性がある |
長 所 | ・麻酔作用はエーテルより強い ・麻酔導入,覚醒は速い |
短 所 | ・鎮痛作用,筋弛緩作用は弱い ・心筋のカテコールアミンに対する感受性増大→不整脈誘発 ・まれに肝障害,悪性高熱が現れる |
特 徴 | ・用量依存性に血圧低下を生じる (直接,心筋や血管平滑筋に作用し心収縮力を抑制し,血管を拡張させる) ・亜酸化窒素と併用する ・不燃性である |
長 所 | ・ハロタンと同程度の麻酔作用を示す ・筋弛緩作用はハロタンよりも強い ・導入,覚醒が速やか ・ハロタンに比べ,心筋のカテコールアミンに対する感受性増大作用は弱い |
短 所 | ・まれに肝障害,悪性高熱,呼吸抑制が現れる |
特 徴 | ・酸素,もしくは酸素・亜酸化窒素混合ガスとの混合剤として使用される |
薬理作用 | ・超短時間型静脈麻酔薬 ・イソプロピルフェノール誘導体 GABAA受容体-Cl-チャネル複合体に作用 →GABA作用を増強しCl-チャネルを開口させる ・麻酔の導入・寛解が速やか (超短時間型バルビツール酸よりも早く,持続時間が短い また,麻酔のコントロールもバルビツール酸に比べ容易) ・乳濁性注射剤として麻酔導入と麻酔の睡眠維持に,持続点滴静注で用いられる |
禁忌 | ・妊婦 |