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- 2024/05/02(木) 18:57:49|
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薬物名 | 原植物 | アグリコン | 糖 |
ジギトキシン | ジギタリスの葉 (ラナトシドAの脱アセチル化,グルコースの脱離したもの) |
ジギトキシゲニン | ジギトキソース (3分子) |
ジゴキシン | ケジギタリスの葉 (ラナトシドCの脱アセチル化,グルコースの脱離したもの) |
ジゴキシゲニン | ジギトキソース (3分子) |
ラナトシドC | ケジギタリスの葉 | ジゴキシゲニン | ジギトキソース (2分子) アセチル ジギトキソース グルコース |
デスラノシド | ケジギタリスの葉 (ラナトシドCの脱アセチル化したもの) |
ジゴキシゲニン | ジギトキソース (3分子) グルコース |
G-ストロファンチン (ウワバイン) |
ストロファンツスの種子 | ウワバゲニン | ラムノース |
薬理作用 | 〔心臓作用〕 ・心筋に直接作用し,心筋収縮力を増大し,心拍出量を増加する(陽性変力作用) 機序:心筋細胞膜のNa+,K+-ATPase阻害 →細胞内Na+濃度上昇 →細胞内Na+と細胞外Ca2+の交換 →細胞内Ca2+濃度上昇 →筋小胞体からのCa2+遊離増大 →心筋収縮力の増大 ・反射性の迷走神経刺激作用と刺激伝導系の抑制作用により心拍数減少 (陰性変事作用) ・刺激伝導系の興奮伝導(房室結節→ヒス束)を遅らせ,不応期を延長させる (陰性変伝導作用) ・心室筋の自動性を亢進→心室性不整脈の誘発(副作用として現れる ・心電図上ではSTの盆状下降,T波の平低化が現れる *心筋での酸素消費量にはあまり影響しない 〔心臓以外の作用〕 ・利尿作用・・・強心作用による体循環改善の二次的な作用 ・催吐作用・・延髄のCTZを刺激して嘔吐中枢を興奮させる |
体内動態 | ・主な消失経路は ジギトキシンは肝代謝 それ以外 は腎排泄 |
応用 | ・うっ血性心不全,心房性不整脈(心房粗動,心房細動) |
副作用 | ・食欲不振,嘔吐,下痢,視力障害(黄視),ジギタリス不整脈(心室性不整脈) |
相互作用 | ・低K血症を起こす薬物(チアジド系利尿薬,ループ系利尿薬など)やCa剤の投与 →ジギタリス作用の増強 ⇒不整脈が誘発し易くなる |
禁忌 | ・房室ブロック,洞房ブロック |
薬理作用 | ・交感神経β1受容体刺激作用に因るアデニル酸シクラーゼ活性化 ⇒心収縮力増大作用 |
応用 | ・急性循環不全(心原性ショック,出血性ショック) |
薬理作用 | ・ビピリジン誘導体 ・ホスホジエステラーゼⅢ阻害作用による陽性変力作用,血管拡張作用 機序:心筋細胞内cAMP濃度上昇 →心収縮力増大 ⇒急性心不全症状の改善 |
応用 | ・急性心不全(他の薬剤を投与しても効果が不十分な場合 *慢性心不全に対しては死亡率増加の報告あり |
副作用 | ・不整脈,血圧低下,血小板減少 |
禁忌 | ・妊婦(有益性が危険性を上回る場合投与可) |
薬理作用 | ・α型ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド製剤 ・グアニル酸シクラーゼ活性化作用 機序:ANP受容体に結合 →グアニル酸シクラーゼ活性化 →細胞内cGMP濃度上昇 ⇒血管拡張作用&利尿作用 ・血管拡張作用や強力な利尿作用を有する |
応用 | ・急性心不全(点滴静注) |
副作用 | ・無顆粒球症,血圧低下 |
薬理作用 | ・ヘンレ係蹄上行脚におけるNa+,Cl-の再吸収を抑制 (Na+-K+-2Cl-共輸送系を阻害) →水,Na+,Cl-,K+の排泄促進 ・利尿作用によりうっ血性心不全に伴う浮腫を改善 静脈還流量を減少させ前負荷を軽減 |
副作用 | ・低K血症,高血糖,高尿酸血症 ・聴力障害 ・血漿レニン活性上昇 |
禁忌 | ・無尿,肝性昏睡 |
薬理作用 | ・抗アルドステロン薬 ・利尿作用によりうっ血性心不全に伴う浮腫を改善 静脈還流量を減少させ前負荷を軽減 ・心不全の悪化に関与するアルドステロンと拮抗し,生命予後改善効果を示す |
薬理作用 | ・α・β遮断薬 ・α1遮断にとも合う血管拡張作用,β1遮断に伴う心仕事量低下,レニン分泌抑制によ り心不全患者の心負荷を軽減する ・虚血性心疾患又は拡張型心筋症に伴う慢性心不全に応用 (心抑制による心不全悪化を防止するため少量投与から開始) |
分類
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作用機序
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活動電位変化
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Ⅰ群
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Na+チャネル遮断による活動電位の立ち上がり速度の抑制
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Ⅰa群
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中程度のNa+チャネル遮断とK+チャネル遮断による再分極遅延(APD延長)
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Ⅰb群
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軽度のNa+チャネル遮断と再分極促進(APD短縮)
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Ⅰc群
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高度のNaチャネル遮断
再分極には影響なし (APD不変) |
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Ⅱ群
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Adβ受容体遮断
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房室結節での再分極を抑制し,有効不応期を延長
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Ⅲ群
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K+チャネル遮断による活動電位持続時間の延長
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Kチャネル遮断による再分極遅延
(APD延長) |
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Ⅳ群
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Ca2+チャネル遮断
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洞房結節・房室結節での脱分極抑制
房室結節での再分極を抑制し,有効不応期を延長 |
薬理作用 | ・Ⅰa群(Na+チャネル遮断,QT延長) ・抗マラリア薬キニーネ(キナ皮アルカロイド)の右旋性異性体 ・膜安定化作用(局所麻酔作用)により心筋へのNa+流入が抑制される →活動電位の立ち上がりを遅らせ,伝道速度を抑制 ・活動電位の持続時間を延長し,有効不応期を延長する ・心筋の興奮性を低下させるため自動能が低下する ・抗コリン作用を示す |
応用 | ・主に心房性不整脈(心房粗動,心房細動) ・期外収縮(上室性・心室性) ・発作性頻脈(上室性・心室性) |
禁忌 | ・刺激伝導障害(房室ブロック等),心不全 |
副作用 | ・高度伝導障害,心停止,心室細動,QT延長,SLE様症状,白血球減少,貧血(溶血 性,再生不良性),血小板減少性紫斑病 |
薬理作用 | ・Ⅰb群(Na+チャネル遮断,QT短縮) ・局所麻酔薬 ・心室筋における自動性を抑制 ・不応期を短縮する |
応用 | ・ジギタリス不整脈,心室性不整脈(心筋梗塞時) ・期外収縮(上室性,心室性) ・発作性頻脈(上室性,心室性) |
副作用 | ・刺激伝導系抑制,ショック(PQ延長,QRS幅増大等),悪性高熱,意識障害,振戦, けいれん |
禁忌 | ・重篤な刺激伝導障害(完全房室ブロック) |
薬理作用 | ・Ⅰb群(Na+チャネル遮断,QT短縮) ・リドカインとほぼ同様の作用を示す ・作用は持続的であり,経口投与可能 ・有効不応期/活動電位持続時間比増大 |
応用 | ・心室性頻脈性不整脈 ・糖尿病性末梢神経障害に伴う自覚症状(自発痛,しびれ感)の改善 |
副作用 | ・腎不全,幻覚,錯乱,間質性肺炎 |
禁忌 | ・重篤な刺激伝導障害(Ⅱ・Ⅲ度房室ブロック) |
薬理作用 | ・Ⅱ型 ・β受容体遮断薬 ・β受容体遮断作用やキニジン様膜安定化作用により抗不整脈作用を示す *膜安定化作用は必ずしも必要ではない ・異所性ペースメーカー活性抑制作用や不応期延長作用も有する |
応用 | ・全身麻酔薬・カテコールアミン併用による不整脈 ・ジギタリス不整脈 ・心房性・心室性不整脈 |
禁忌 | ・気管支喘息,重症心不全,洞房ブロック,房室ブロック(Ⅱ・Ⅲ度) |
薬理作用 | ・Ⅲ型 ・K+チャネルを抑制(遮断) ・心房・心室において不応期を延長する ・心房性・心室性不整脈に対して有効 |
応用 | ・心室細動,心室性頻脈,肥大型心筋症に伴う心房細動 (これらにより生命に危険があり,他薬が無効又は使用できない場合) |
副作用 | ・間質性肺炎,肺線維症,QT延長 |
禁忌 | ・Ⅱ度以上の房室ブロック,リトナビルやスパルフロキサシン投与中 |
薬理作用 | ・Ⅳ型 ・Ca拮抗薬 機序:L型膜電位依存性Ca2+チャネル遮断 →房室結節細胞の有効不応期延長 ・心房性不整脈に有効(房室結節における有効不応期を延長) |
禁忌 | ・Ⅱ度以上の房室ブロック,重症心不全,妊婦 |
【1】硝酸薬
ニトログリセリン
薬理作用 | ・グアニル酸シクラーゼ活性化 →cGMP量増加 ⇒血管拡張 ・細静脈拡張 →静脈での血液保持量増加(静脈還流量減少) →心臓への負荷量低下 →酸素消費量低下(前負荷の軽減) ・細動脈拡張 →血圧下降 →心仕事需要量減少(後負荷の軽減) *反射的に心拍数が増加することがある ・太い血管拡張 →冠血流量を増加 →酸素供給が増大する |
投与法 | ・舌下投与(発作時),経皮投与(発作予防) |
副作用 | ・メトヘモグロビン血症によるチアノーゼ ・動脈拡張に伴う反射性の頻脈 ・血管拡張による起立性低血圧,頭痛,めまい,顔面紅潮 |
禁忌 | ・閉塞隅角緑内障,頭部外傷,脳出血,シルデナフィル投与中の患者 *勃起不全治療薬シルデナフィル(商品名:バイアグラ)はホスホジエステラーゼⅤを 阻害しcGMPの分解を抑制するため,硝酸薬による血管拡張作用が増強され低血圧 を起こし危険である |
薬理作用 | ・Ⅲ群(β1選択性,ISA-) ・β遮断作用により,心拍数,心筋収縮力を低下させる →心筋の酸素消費量減少 |
薬理作用 | ・L型膜電位依存性Ca2+チャネル遮断 →心筋や血管平滑筋へのCa2+流入抑制 →心収縮力低下 ⇒心仕事量抑制 ・冠血管へのCa流入抑制 →冠血管拡張(冠血管の攣縮を緩解) →冠血流量増大 ⇒心筋への酸素供給増大&心筋の酸素消費量減少 |
副作用 | ・徐脈 ・血管拡張による頭痛,めまい,顔面紅潮,歯肉肥厚 |
禁忌 | ・重篤なうっ血性心不全・Ⅱ度以上の房室ブロック |
薬理作用 | ・中枢のAd作動性ニューロン内で,α-メチルNAdとなり神経衝撃によって放出 →延髄血管運動中枢α2受容体(降圧性)を刺激 →交感神経活動低下 →降圧作用 |
適応 | ・高血圧症(本態性,腎性等),悪性高血圧 |
副作用 | ・溶血性貧血,無顆粒球症,血小板減少,SLE様症状,うっ血性心不全,肝炎, |
禁忌 | ・急性肝炎,慢性肝炎・肝硬変の活動期(肝炎症状の悪化) |
薬理作用 | ・α1遮断による血管拡張作用 ・β1遮断による心拍出量低下作用 |
適応 | ・褐色細胞腫による高血圧 ・本態性高血圧 |
禁忌 | ・β遮断薬準じる ・妊婦 |
慎重投与 | ・気管支喘息 |
薬理作用 | ・第1世代 ・L型電位依存性Ca2+チャネルを遮断 ・血管平滑筋へのCa2+流入を抑制 →血管拡張作用 |
禁忌 | ・妊婦 |
薬理作用 | ・アンギオテンシン変換酵素阻害によるアンギオテンシンⅡの生成抑制 →降圧作用 ・キニナーゼⅡ(ACEと同一酵素)も阻害 ∴ブラジキニンの分解を阻害 →降圧効果を示す ・プロドラッグで,生体内で加水分解後,ACE阻害作用を発揮する |
副作用 | ・空咳,味覚異常 |
禁忌 | ・妊婦 ・デキストラン硫酸セルロースを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中患者,又は アクリロニトリルメタリルスルホン酸Na膜(AN69)を用いた血液透析施行中患者 |
薬理作用 | ・アンギオテンシンⅡ受容体のサブタイプのうち,特にAT1受容体に作用 →アンギオテンシンⅡによる昇圧作用抑制 血管平滑筋収縮抑制 副腎皮質球状層からのアルドステロン分泌抑制 交感神経終末,副腎髄質からのカテコールアミン遊離抑制 ・キニナーゼⅡ阻害作用を持たないため,ACEIと異なり空咳は起こしにくい |
薬理作用 | ・アンギオテンシンⅡ受容体のサブタイプのうち,特にAT1受容体に作用 →アンギオテンシンⅡによる昇圧作用抑制 血管平滑筋収縮抑制 副腎皮質球状層からのアルドステロン分泌抑制 交感神経終末,副腎髄質からのカテコールアミン遊離抑制 ・吸収過程において,速やかにカンデサルタンに代謝されAT1受容体を遮断 ・キニナーゼⅡ阻害作用を持たないため,ACEIと異なり空咳は起こしにくい |